弊社では、洗浄物の洗浄効果を科学的に分析するためにリサーチサービス部門がありますのでご利用下さい
洗浄部品の清浄度の管理について
まず、被洗浄物の品質(評価基準)を知っておくこと、そして、チェックする方法を決めておくことが大切です。
洗浄物の清浄度の評価方法について
■ 測定方法
定義は以下の順で記述します。
- 種類
- 方法
- 装置・器具
- 操作性
目視 - [方法]部品表面を肉眼又は必要に応じて顕微鏡によって観察し、表面に残存する油膜、シミを評価。
- [装置・器具]–
- [操作性]易
拭き取り - [方法]部分表面をティッシュペーパーや布で拭き取り、付着した汚れを観察。
- [装置・器具]–
- [操作性]易
濡れ性(液滴法) - [方法]部分表面に純水を滴下し、液滴の広がりを観察。金属表面の場合、油分が残存していると水滴をはじき濡れにくい。簡易法として部品表面に水性ペン(墨汁)を塗り、インキのハジキ状態によって清浄状態を評価する。
- [装置・器具]濡れ性試薬
- [操作性]中
秤量法 - [方法]洗浄後に残った汚れ物質を揮発性の溶剤で蒸発させ残留油分を重量で求める。
- [装置・器具]超音波洗浄機、乾燥機、精密天秤
- [操作性]中
油分計法 - [方法]残留油分を特殊溶剤で抽出し、油分計(赤外吸収法)にて定量。
- [装置・器具]油分計、赤外分光光度計
- [操作性]難
※現行の被洗浄物との相対比較判定をお勧めします。
炭化水素系洗浄液の清浄度測定方法について
まず、洗浄液の品質(洗浄液の品質)を知っておくこと、そして、分析する方法を決めておくことが大切です。
■ 測定方法
定義は以下の順で記述します。
- 種類
- 測定の概要
- 装置・器具
- 操作性
鏡面板 - [測定の概要]鏡面仕上げしたステンレス板に標準液を滴下し、乾燥後残留物を観察。汚れ物質は鏡面の「シミ」「くもり」として認識。
- [装置・器具]鏡面仕上げ金属板
- [操作性]易
パウダー法 - [測定の概要]鏡面板法の一種。鏡面仕上げしたステンレス板に標準液と分析液を垂らして乾燥後、パウダーを振りかけ、その付着量を比較し、汚れ物質の濃度を推定する。
- [装置・器具]ステンレス板パウダー
- [操作性]中
比色法 - [測定の概要]汚れ成分が着色している場合に適用可能。比色ビンに一定量のサンプルを採り、上部から覗いて標準液と比較し、汚れ物質の濃度を推定する。
- [装置・器具]比色ビン
- [操作性]易
分光光度計法 - [測定の概要]比色法の機器分析化。着色度を紫外・可視分光光度計にて定量。
- [装置・器具]紫外・可視分光光度計
- [操作性]難
屈折率法 - [測定の概要]加工油の屈折率と「洗浄液」の屈折率が異なることと、それを混合した液の屈折率は混合割合に比例することを利用して汚れ物質の濃度を推定する。ただし、測定温度により屈折率は変わるので温度補正が必要。
- [装置・器具]屈折率計
- [操作性]易
ガスクロマトグラフ法 - [測定の概要]洗浄液をガスクロマト分析器にかけ、「洗浄液」とそれ以外の成分とを分析する。ガス化しない成分を含む場合、分析値が低く出ることがある。
- [装置・器具]ガスクロマトグラフ分析装置
- [操作性]難
洗浄液を蒸留再生した場合、色・屈折率・成分などの値が新液と変わる可能性がある洗浄液の場合は精度が悪くなります。
単一物質の「炭化水素系洗浄剤」の場合は、蒸留再生しても色・屈折率・成分などの値が新液と変わることがないので管理精度が高くなります。
弊社は被洗浄物の洗浄前、後の清浄度判定を科学的及び定量的に実施している日本で唯一の洗浄機の総合メーカーです。弊社では、洗浄物の洗浄効果を科学的に分析するためにリサーチサービス部門フィールドリサーチサービスがありますのでご利用下さい。